古希祝いの色

お祝いごとに決められた色「古希・喜寿の紫」

70歳と77歳の長寿お祝いといえば古希と喜寿。紫色でお祝いをします。紫はどちらかといえばお年寄りの色のイメージがありますが本当はもっと奥深いんです。今回は、古希と喜寿祝いの紫、日本の紫について。

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古来より高貴な色とされた紫

紫というのは、日本人にとって昔から特別な色として選ばれてきました。古くは飛鳥時代・聖徳太子が活躍していた時代に遡ります。日本で604年に制定された冠位十二階では官位によって色が定められました。その最上位・一番位の高い大徳が濃い紫その次の位である小徳が薄い紫だったのです。いかにこの時代に紫が高貴な色だったのかが、うかがえます。どうやら、紫は紫草の根を染料としており大変手間がかかったため高貴な位の人物しか着用を許されなかったようです。
平安時代に入ると、十二単や源氏物語の著者である紫式部という名にも紫がありますし、さらに作中にも紫が登場しています。また、同じく平安時代に活躍した清少納言によって執筆された有名な随筆・枕草子では冒頭の第一段「春はあけぼの。やうやう白くなり行く、山ぎは少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」こちらにも紫色が登場していますね。このように当時から世の人々の憧れの色として紫色は存在していました。紫色=お年寄りの印象というのは、こういった歴史ある気品や優美なイメージによって作り出されたのかもしれません。


古希と喜寿は同じ紫色で祝おう

70歳のお祝いである古希は、唐の詩人であった杜甫の曲江の詩である「人生七十古来稀」が由来とされています。現代では珍しくありませんが、その時代では70歳までに生きることは稀だとされていました。これより長寿のお祝いは数え年で祝われ、 77歳のお祝いである喜寿の由来は「喜」の字を草書体で書くと七十七と読めることが始まりだそうです。これから平均寿命が伸びていくであろう時代の中で、この古希や喜寿がさらにスタンダードなお祝い事になっていくことは間違いありません。
還暦の赤いちゃんちゃんこなどと同様に紫のちゃんちゃんこや紫の座布団などプレゼントするのが主流ではありますが、お年寄りにも馴染みのある色でもあるので、ワンポイントに紫があしらわれている衣類なども喜ばれるかもしれません。またこういったお祝い事は大人数でワイワイするのもいいですが、誕生日会のようなこじんまりとしたものでも喜ばれますので本人と相談するのもよいでしょう。


おまけ

日本古来の紫色には、ニュアンスの違った様々な色があります。ご参考までに!


菖蒲色(あやめいろ)=
すこし赤みが差した薄い紫色。JISの色彩規格では明るい赤みの紫とされています。菖蒲の紫の花の色から古くから用いられた色名です。近年ではしょうぶと読むのが一般的。(しゅうぶの花は実際には別の種類の色になります。)


江戸紫(えどむらさき)=
青みがかった紫の色。始まりは江戸時代の娯楽として、すでに親しまれていた歌舞伎。その歌舞伎役者の「助六」が、青みが入ってる紫を舞台で使用したことから、その名を江戸紫として愛されるようになったという説があります。


滅紫(けしむらさき)=
暗い灰色がかった紫の一種で、別名「めっし」と呼ばれています。平安時代の三大格式である「延喜式」にも登場し、朝廷の太政官の1つである参議以上の位の人が着用する外出着の色であるので、古来より高貴な色として崇められていたことが伺えます。


紫苑色(しおんいろ)=
淡い紫の色。キク科の紫苑(十五夜草)の花の色。上記でも説明したように、紫を高貴としていた平安時代に誕生したとされている色で、当時は「しおに」と呼ばれていました。着物などでも採用されており長年愛され続けています。


菫色(すみれいろ)=
少し青みがかった紫色。スミレの花びらの色。英語名はバイオレット。JISの色彩規格はあざやかな青紫とされています。特に菫としては「万葉集」などでも詠まれており、カラーセラピー界では理想を大切にしたいという意味があります。


茄子紺(なすこん)=
夏野菜の茄子の熟れた実のような赤みがかった色。JIS色彩規格ではごく暗い紫とされています。江戸時代になって使われるようになった日本古来の伝統色名で、近年ではよく衣類や陶器など日常品に採用されています。


藤色(ふじいろ)=
藤の花のような青みがかった淡い紫の色。平安時代から「源氏物語」や「古今和歌集」などに詠まれるなど、特に日本女性の着物として、古くから愛され続けています。派生した色名には藤紫や藤鼠などがあります。


若紫(わかむらさき)=
薄い紫色。「伊勢物語」や「源氏物語」ではよく若紫が用いられています。8世紀では、朝廷への出仕に着用する朝服の二位、三位の色とされており、(本来の若紫は少し濃い色となります)江戸時代からは色名として使われています。