還暦祝いの基礎知識

知っておきたい!【還暦祝いいろいろ】
永い人生での節目ともいえる『還暦』。干支の十二支が一巡し、起 算点となった歳に戻る事で、満60歳の誕生日(数え年の61歳)を中心にお祝いをする事が多いですね。
『還暦祝い』って普段のお祝いに比べると、あまり馴染みのないお祝い事かもしれません。『還暦祝いっていつするの・・・・?』・『還暦祝いってどんな事 をするの・・・・?』など『結婚式』や『お葬式』のルールやマナーはわかっていても、 還暦祝いとなると、どの様にお祝いしたらいいのかお悩みの方も多いようですね。
ここではマナーやお祝いの相場や目安、お祝いの時期、贈ってはい けないものなど、いろいろな疑問、お悩みについて最低限知っておきたい『還暦祝い』について、詳しくご説明致します。

還暦祝いって何?

『還暦祝い』とは、数え年で61歳になった時にする長寿祝い の事です。
近年では【満60歳の誕生日】に祝うのが一般的です。60歳定年の会社が多く、定年退職の時期と重なる為、退職祝いと還暦祝いを兼ねて、盛大にお祝いをされる事も多い様です。
昔は赤いちゃんちゃんこと頭巾を贈るのが一般的でしたが、現代では『人生の第2のスタート』を祝うという形で、日頃からの感謝 の気持ちを様々な趣向の贈り物などでお祝いされる方が多いですね。
人生の節目とも言える行事ですから、心を込めてお祝いしてあげたいものですね!(^o^)


還暦祝いと赤いちゃんちゃんこ

還暦祝いに必ず話題に上るのが『赤いちゃんちゃんこ』。
でも・・・・どうして『赤』なの? って思われた事ってありませんか?
【赤】の持つイメージは、太陽、燃え上がる炎など、躍動する生命の色であり、神社の鳥居など、魔除けの色でもあります。
これまでに多くの建築物、生活用品に『縁起担ぎ』として使われてきた色なのです。命は『赤』で始まり、61年後の『赤』で生命の再生を願ったのですね。
還暦は『本掛還り』とも言われ、干支が60年で一巡し、61年目に生まれ年の干支に還る事から名付けられた言葉です。『赤ちゃんに還る』という意味と『赤は魔除けの色』という意味があり、赤い帽子、赤いちゃんちゃんこ、赤い座布団などを贈り『生まれ変わった気持ちでますますお元気に!』という願いを込めてお祝いしたのです。


還暦の語源・由来

日常生活でよく耳にする『還暦』。その由来・習慣などが日本で始まったのは、飛鳥、奈良時代とも言われ、当時の中国の地から伝来したとされています。

【還暦の由来って?】
長寿をお祝いする還暦は、古来は元服、婚礼に並ぶ、人生における三大祝儀の1つとして、格調高き儀礼でした。封建制の時代は、本来還暦祝いの対象は男性だけで、家長は数えの61歳になると家督を後継者に譲り、引退(隠居)するのが習わしでした。従って昔は、その家の家系が代々続き、稼業が繁栄する事を願う儀式として行われてきたのです。

【還暦って、なぜお祝いするの?】
考えてみれば不思議ですよね。それは干支(十二支)に大きな関係があり、60年で一巡し、暦が回って戻る・・・・ これがすなわち『還暦』なのです。
60年の人生の節目を祝うだけでなく、同時に新たな暦を刻む為の出発点に立つ事にもなり、新しい門出を祝う誕生日でもあるという事なのです。(昔の人々がこの習慣を大切に伝えて来た事にもうなずけますよね)


西洋に還暦祝いってあるの?

還暦祝いが、日本では『大切なお祝い事』とされている様に、海外でも還暦祝いにあたる行事を行う国が多くあるようです。
60歳を人生のひとつの節目として捉え、60歳を迎えた日には贈り物をする習慣があり、中国では家族、親戚が宴席を囲み、盛大にお祝いします。西洋では『60周年祭』にダイヤモンドを贈ったり、アメリカでは「ラッキーコイン」として、生まれ年のシルバーコインを贈る習慣があります。『豊かで幸せな生活を送れる』縁起のよいコインとして、結婚式では花嫁の靴の中に入れられます。
お祝いの形は違っていても、人生の健康と長寿を願う気持ちは、どの国でも共通の様ですね!(*^^)v


還暦祝いっていつするの?

還暦祝いをする時期は、迎える方の誕生祝いを兼ねて、誕生日を中心とした日程を組んだ祝宴の席などが一般的です。他にはお正月、ゴールデンウィーク、お盆休みなど、皆が集まりやすい時にお祝いをする事が多い様ですね。大げさな祝宴の席を開かずとも、ささやかな心のこもったお祝いで、今後の長寿と健康を祝い、感謝の気持ちを伝えましょう。
一般に、お祝い金やプレゼントを贈る場合は『誕生日の半月前から当日までの間に届く様に贈る』のがマナーです。但し、一緒に食事や祝宴の場を設けるならば、還暦を迎える方の健康状態や家族、親戚の都合などに配慮して、皆が集まりやすい日に席を設けると良いですね!


還暦祝いって誰が主催するの?

昔は、本人・家族がこれまでの感謝の気持ちを込めて、お世話になった人や親戚を招き、宴席を設けてお祝いをするのがマナーでした。
現代での還暦祝いは、家族が宴席を設け、本人を招待したり、会社などでは後輩の社員や部下が祝宴を催す事が多い様です。参加の規模も、家族のみ、親戚一同、または知人や友人などを囲んで皆が心から楽しめる会にするのが最もふさわしいと思います。
プレゼントなども、それぞれが良いアイデアを持ち寄って、心のこもった贈り物をするのもいいですね!
還暦を迎えた方のお祝いですので、当人に一番喜んでいただける様な『還暦祝い』にしてあげたいものです。


還暦祝いの贈りものって?

平均寿命が伸びている現代では、当人にとって老人という気持ちより、仕事の一区切りを兼ねて『第2の人生を謳歌する!』っていう気持ちが強いですね!
還暦祝いの贈り物の定番といえば、従来は赤いちゃんちゃんこと頭巾でしたが、最近では本人の趣向に合った品を贈られる事が多く、生まれ年のワイン・装飾品・ラッキーコインなどに人気が高い様です。またゆったりと温泉旅行などを贈られる事もある様です。

《家族間でのお祝い》への場合は、
昔は赤いちゃんちゃんこ頭巾などが一般的でしたが、家電や本人の趣向に合った実用性のあるもの、旅行などをプレゼントされる方が増えている様です。一般的には、子供からご両親へは3万~5万円。孫から祖父母なら1万~3万円。兄弟姉妹へは1万円。友人へは1万円程度が相場の様です。プレゼントを贈る際のポイントは、贈る品に温かいメッセージカードを添えるのも素敵ですね!(^o^)

《会社の上司、目上の方》への場合は、
会社の上司、目上の方の還暦祝いには、お金(現金)を贈るのは失礼だという考え方の方もおられる様ですので、贈る相手によって、本人の趣向に合った『形のあるもの』を選ぶのがポイントです。

《ご親戚、近親者の方》への場合は、
ご親戚、近親者の還暦祝いへの贈り物は、一般的な相場にこだわらず、出来る範囲で、心のこもったお祝いをしてあげる事が大切です。
レストランなどでの開催は、5,000円~2万円程度が一 般的の様です。

ピカソランドが提供する多彩な還暦グッズから選ぶのもオススメです!
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還暦祝いっていつ贈るの?

還暦祝いを贈る時期は、迎える方の誕生日か、敬老の日などが一般的とされている様ですが、現代では、還暦を迎える方も60歳の年齢はまだまだ若いという意識がありますので、老いたイメージの敬老の日辺りは避けて、本人や出席者の都合などに合わせて前後しても問題ありません。
主役は本人ですので、開催場所、食事内容、贈り物など、本人が望むものや、食事の意見を聞いて準備するなど、本人の意志を充分に尊重してあげる事が大切ですね。


還暦祝いの贈りものに、水引ってするの?

一般的に、還暦祝いの贈り物は、のし紙をつけ、水引きは『何度あっても良いこと』とされる花結び(蝶結び)で、紅白、または金銀のものにするのが正しいマナーです。
表書きは、「御祝」・「寿福」・「祝還暦」・「賀寿」・「還暦御祝」などにします。親しい相手の方なら、のし代わりに温かいメッセージカードを添え、リボンで結ぶのも素敵な贈り物になりますね!
平均寿命の伸びた現代では、還暦はまだまだ現役。お祝いの品を選ぶ時には、いつまでも健康でいてほしいと願う気持ちを表しましょう。


還暦祝いを頂いた際のお返しは?

『人生の節目』として、今までの感謝やこれからの健康を願うという意味で行われる還暦祝いには、家族、友人達でお食事会を開催したり、贈り物を頂く事が一般的です。
還暦祝いのお返しは、基本的には必要がないとされていますが、感謝の気持ちを表す贈り物をされる事も多い様です。
お返し不要が基本なので、一般的な相場やマナーなどにこだわる必要はありませんが、3,000円~5,000円程度の品をお返しされるのが多い様です。おめでたい事へのお返しですので、縁起の悪いもの、タブーとされている品や数字(4・9)を避け、選ぶ様に心掛 けましょう。御祝い会後、1ヶ月以内を目安にお返しするのがマナーです。


還暦祝いのタブーって?

一般にはタブーとされている事は『4(死)・9(苦)など語呂合わせが悪い』などマイナスイメージのあるのが理由で、根拠はありません。
縁起を担ぐ方も多くおられますので、相手に不快な思いをさせない様、配慮する事は大切です。お祝い事なのですから、老眼鏡や補聴器など、老いを感じさせる様なプレゼントは避ける心がけが大切です。
贈り物の場合、男女を問わず【年齢より少し若めのモノ】や【普段自分では買わない高級な品選び】がポイント!贈る相手のパーソナリティに合ったプレゼント選びを心掛けましょう!


還暦祝いのメッセージって?

還暦祝いを贈るときに、必ず添えたいのは、心のこもったメッセージです!人生の再スタートをお祝いする事なので、文例にこだわらず、ぜひその気持ちを、温かい言葉に代えて贈ってあげましょう!(^_^)
でも『どんなメッセージを贈ればいいのかわからない・・・・』といった様に、中には戸惑う方もおられるかと思います。還暦祝いは形式ばったお祝いではありません。あまり堅苦しい文面よりかは、心を込めた優しさ溢れるメッセージを贈りたいところですね!(^_^)
ポイントは、自分の言葉で自然なメッセージ表現を心掛ける事が大切です。!相手にこれまでの感謝の意を、温かい言葉で伝えましょう!!
大まかな注意点としては、縁起の悪い言葉などは慎みたいところです。
例えば、『病気・死・別れ・終わる・倒れる・果てる・失う・老いる』などのイメージを連想する単語は避けたいもの。これらはどの様なお祝い事にも共通して言える事なので、一般常識としてしっかりと憶えておきたいところです。


父・母への還暦祝いのメッセージって?

メッセージの一例(心温まる自然な文章表現がポイントです)
・「還暦おめでとう!そして定年退職おめでとう!いつまでも健康で!」
・「還暦☆おめでとう(^^)いつまでも元気なバ~バでいてね!」
・「お父さん(お母さん)還暦おめでとうございます。まだまだ先の長い人生だけど第二の人生の始まりでもあるので、これからもずっとお体を大切に、いつまでも健康でいて下さいね!」
・「還暦おめでとう!いよいよ第二の人生のスタートですね!これからもお母さんと仲良くいたわり合い、励まし合って、ますますお元気な二人でいて下さいね。」
・「これまで長い会社勤めで、家族を支えてくれて本当にありがとう!ホントに感謝しています。これからは趣味のゴルフやテニスなどを思う存分楽しんで下さい!お疲れ様でした!!」
・「お父さん(お母さん)還暦おめでとう!これからの時間は自分の趣味で充実した時間を送って下さい。そしていつまでも健康で若いお父さん(お母さん)でいて下さい。」

お孫さんの名前でメッセージを贈るのも良いかと思います。
・「おじいちゃん(おばあちゃん)還暦おめでとう!」
・「還暦おめでとう!ずっとずっと長生きしてね!また会いに行くね! (^o^)」

多少のオリジナル性を加え、素敵なメッセージを贈ってみるのも良いですね!


職場の上司・恩師など社会的なお付き合いの方への還暦祝いのメッセージって?

メッセージの一例(社会通念上、常識の範囲の表現がポイント)
・この度還暦をお迎えになられました事、心よりお慶び申し上げます。
・めでたく還暦の歳を迎えられました事、謹んでお祝いのご挨拶を申し上げます。
・○○様には、このたびめでたく還暦をお迎えとのこと、社員一同心よりお祝い申し上げます。
・○○様には、このたび還暦の賀寿をお迎えとのこと、謹んでお祝いを申し上げます。
・この度、めでたく還暦をお迎えになられまして、謹んでお祝いのご挨拶を申し上げます。○○様のご活躍のご様子と人柄には、常々から尊敬の念を抱いておりました。今年還暦とお伺いしまして驚いております。今後も益々若返られ、ご活躍下さいます様祈念致します。
・今年めでたく還暦の歳を迎えられました由、謹んでお慶び申し上げます。これまで職場の私達をご指導頂き、本当に感謝いたしております。これからも益々のご健勝、ご活躍を期待しますとともに、私共に対しても、これまで以上のご指導、御督励のほどお願い申し上げます。まずはお祝いまで」


親戚の方への還暦祝いのメッセージって?

メッセージの一例(堅苦しい表現の中にも、自然な言葉 がポイント)
・「つつがなく還暦を迎えられましたこと、お慶び申し上げます。いつまでもお元気で。合わせてご家族の皆様の健康をお祈り致します」
・「還暦おめでとうございます。新しい人生のスタートですね!いつまでもお体を大切に!益々のご健勝をお祈り致しております」
・「祝 還暦!これからもよろしくお願い致します」


還暦祝いの席での本人のあいさつは?

人前であいさつするというのは、多くの人にとっては緊張するものですよね。家族・友人を招待して簡単に行う還暦祝いのお食事会などであれば、心のこもった温かい言葉で話すのがふさわしいのですが、会社間での還暦祝いの会の場合は、少し改まった言葉を選んであいさつをする必要もありますね。その様な場合、どの様なあいさつをすれば良いのでしょうか。ここでは、代表的な2つの場面を想定したスピーチ例を用意してみました。

◎家族・友人向 還暦祝いの会スピーチ文例
《還暦を迎えられた方》が主役なのですから、身内・友人として親しみを込めた気取らない言葉でのあいさつがポイント!ご両親・友人が還暦を迎えられた場合、人生の再出発を祝うと共に、これまでの感謝の気持ち・楽しかった想い出などを伝えると、一層心のこもった還暦祝いのスピーチになるのではないでしょうか。

◆親が還暦を迎えられた場合
お父さん、還暦おめでとう。そして定年退職おめでとう。いつの間にかもう60歳・・・・本当に早いものですね。普段は無口ながら、いつも前向きの目標をもって、家族の事をいつも優しい愛で支えてくれたお父さんは、本当に私達家族の誇りです。本当に有難う。どうかこれからも私達家族のお手本となって、お母さんと大好きな旅行にでも行って、素晴らしい第二の人生を楽しんでほしいと願っています。どうかますますお元気で!

◆友人が還暦を迎えられた場合
○○さん、還暦おめでとうございます。学生時代からのお付き合いなので、早40年近くですね。一緒に飲みに行ったり、旅行へ行ったり、時にはケンカもしたりと、本当に楽しかった想い出が今もよみがえる私です。今日のこの還暦祝いの席でも『元気印!』の君だけど、お互いに日々の健康管理を怠らずに、これまで以上に良き友人としてお付き合いの程、よろしくお願いいたします。今後もお互い頑張ろう!!

◎会社間・社会的なお付き合いでの 還暦祝い会スピーチ文例
現代の60歳は、まだまだ働き盛り、仕事盛りの方々が多いですね。そんな時代ですので、還暦を迎えられた方には、いつまでも仕事・人生に邁進する元気なメッセージを贈りたいものです。ポイントは社会通念上で常識とされる言葉を選ぶ事が大切です。

◆会社内(上司)還暦を迎えられた場合
本日はめでたく還暦をお迎えになり、おめでとうございます。 ○○様には、これまで永きにわたり、いろいろとご指導頂き、本当に有難く思っており、感謝の極みでもあります。仕事面では数々の失敗なども、優しくご指導を頂き、今では良き想い出となっており、私共が模範にすべき最高のお手本であると信じております。常日頃から『まだまだ若いものには負けない!』と元気いっぱいの○○様ですが、これからもますます健康でご活躍され『何事にも挑戦していく人生』を謳歌して、頑張っていかれます事を、心よりお祈り致しております。本日は誠におめでとうございました。

◆社会的なお付き合いの方が還暦を迎えられた場合
このたびめでたく還暦をお迎えになられ、心よりお慶び申し上げます。普段からお元気で若々しいお姿から、今年還暦とお伺いしまして驚いております。いつも気さくで誠実温厚なお人柄からは、還暦というお歳を感じさせない程のものを感じる次第でございます。加えてその果敢な行動力は、今日でも様々な分野で存分に発揮されておられ、これまで数々の輝かしい功績を振り返ってみても、今日の社会に多大なる貢献を果たして来られました事、誠に称賛の極みと拝しております。人生経験豊富で分別わきまえた成熟の世代は、還暦という事が新たな挑戦への再出発となります。これからも益々のご健勝、ご活躍を期待しますと共に、私共に対してもこれまで以上のご指導、ご監励のほどお願い申し上げます。本日は誠におめでとうございました。